この記事のポイント
- 2025年10月1日からID・パスワード方式の新規発行が停止。これから新規でネット申告するならマイナンバーカード取得が事実上必須
- 既にID・パスワード方式を取得済みの人は引き続き利用可能
- マイナなしでも書面提出(郵送・税務署持参)は可能だが、青色申告65万円控除は10万円ダウンするペナルティあり
- 関連:国税庁 ID・パスワード方式について
1. 結論
確定申告をネットでマイナンバーカードなしで進める方法は、既に「ID・パスワード方式」の届出を済ませている人に限り可能です。
結論として、2025年10月以降に新規でID・パスワード方式を申し込むことはできません。これからネット申告を始めるなら、マイナンバーカードを取得するか、書面で提出するかの二択になります。
2. 30秒で決める判断フロー
- ID・パスワード方式の届出を 既に取得済み → これまで通りネット申告可能
- これからネット申告を始めたい・マイナンバーカードもない → マイナンバーカードの取得が最短
- マイナを取得したくない → 書面提出(郵送・持参)に切り替え。ただし65万円控除は55万円にダウン
- スマホで対応したい → 確定申告をスマホでetaxする方法 参照
3. マイナなしでネット申告する方法は基本「ID・パスワード方式」
マイナンバーカードを使わずにetaxで電子申告するには、税務署で ID・パスワード方式 の届出を済ませる必要がありました。届出時に税務署で本人確認が行われ、利用者識別番号と暗証番号が発行されます。
この方式の特徴:
- マイナンバーカード・カードリーダー不要
- 確定申告書等作成コーナーからのみ送信可能
- 申告データに電子署名が不要
- 運転免許証・パスポート・健康保険証等を持って税務署へ行く必要あり
4. 重要:2025年10月から新規発行停止
2025年10月1日から、ID・パスワード方式の新規発行は停止されました。
これは「マイナンバーカードへの移行を促進する」という政府方針によるものです。詳細は 国税庁 ID・パスワード方式について を参照してください。
| 区分 | 2025年10月以降の扱い |
|---|---|
| 既にID・パスワード方式を取得済みの人 | 引き続き利用可能(継続利用OK) |
| これから新規で取得したい人 | 新規発行不可。マイナンバーカード方式へ |
| パスワード変更・再発行 | 既存利用者は可能 |
5. 既存ID・パスワード利用者の使い方
既に届出済みなら、これまで通りネット申告が可能です。
5-1. 必要なもの
- 利用者識別番号(16桁の数字)
- 暗証番号(自分で設定したもの)
- パソコン or スマホ
- ブラウザ(Chrome / Safari / Edge)
5-2. 送信手順
- 国税庁 確定申告書等作成コーナーにアクセス
- 「作成開始」→「e-Taxで提出 ID・パスワード方式」を選択
- 申告書類を入力
- 利用者識別番号と暗証番号を入力
- 送信実行 → 受付結果を確認
マイナンバーカード方式と違い、電子署名のステップがないので操作はシンプルです。
5-3. パスワードを忘れた場合
e-Taxサイトから再設定が可能です。質問への回答で本人確認した上でパスワードを再設定できます。それでもダメな場合は、税務署窓口で再発行手続きを行います。
6. これから新規でネット申告したい人の選択肢
6-1. 選択肢A:マイナンバーカードを取得する
最もスムーズな方法。市区町村役場で申請し、1〜2か月で交付されます。スマホで申請も可能。
- 申請:マイナンバーカード総合サイト
- 取得後はスマホ+マイナポータルアプリでetax送信可能
- 確定申告だけでなく、各種行政手続き・健康保険証としても利用可
6-2. 選択肢B:書面で提出する
マイナを取得したくない場合の唯一の選択肢。郵送または税務署持参で提出します。
| 提出方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 郵送 | 税務署に行く必要なし | 追跡できない/到着確認が遅い |
| 税務署持参 | その場で受付印を押してもらえる | 申告期は大行列 |
| 時間外収受箱 | 夜間・休日OK | 受付印は後日 |
ただし、青色申告で65万円控除を取りたい場合は注意。書面提出だと55万円控除に下がります(国税庁 No.2072)。10万円分のペナルティが付くと考えてください。
6-3. 選択肢C:税務署に出向いて作成支援を受ける
確定申告期間中は税務署内に「確定申告会場」が設置されます。職員のサポートを受けながら申告書を作成できます。混雑するので予約必須。
7. 65万円控除との関係
青色申告者にとって、提出方法の選択は控除額に直接影響します。
| 提出方法 | 青色申告特別控除額 |
|---|---|
| e-Tax送信(マイナ方式 or ID・PW方式) | 65万円 |
| 優良な電子帳簿保存 | 65万円 |
| 書面提出 | 55万円 |
| 簡易簿記+書面 | 10万円 |
所得税率10%なら年1万円、20%なら年2万円の節税差。マイナンバーカード取得(無料)の手間を考えれば、ほぼ確実に取得した方がトクです。
8. マイナンバーカードを取得しないと損する場面
確定申告以外でも、マイナンバーカードがあることで楽になる手続きは増えています。
- 住民票・印鑑証明書のコンビニ交付
- 健康保険証としての利用
- マイナポータルでの各種行政手続き
- e-Tax以外の行政書類の電子申請
- 確定申告のマイナポータル連携で源泉徴収票等の自動取得
「マイナを取りたくない理由」が情報漏洩等の不安なら、利用範囲を限定すれば良いだけで、取得自体は無料・任意です。
9. 会計ソフトで申告書を作成 + 書面提出
会計ソフトで申告書を作成し、PDFを印刷して郵送する、というハイブリッド運用も可能です。
- マネーフォワード/freee/弥生どれも申告書PDF出力に対応
- 記帳・集計はソフトで効率化、提出だけ書面
- ただし65万円控除は取れない
10. よくある疑問
マイナンバーカードを作るだけで、利用しないのは可能?
可能です。確定申告期だけ電子証明書を使い、それ以外では財布に入れておくだけ、という運用もできます。「持っているけど使わない」も選択肢の一つです。
ID・パスワード方式は今後廃止される?
「マイナンバーカード普及までの暫定措置」と明記されており、将来的な廃止が示唆されています。具体的な廃止日は未発表(2026年5月時点)。既存利用者は当面継続可能ですが、いずれマイナに移行することを前提に準備しておくのが安全です。
カードリーダーがあればマイナなしでもe-Tax可能?
不可能です。カードリーダーは「マイナンバーカードを読み取るための装置」なので、マイナ本体がないと使えません。
代理人にやってもらうのは?
税理士に代理送信を依頼する方法があります。費用は数万円〜十数万円ですが、本人のマイナンバーカード不要で完結します。
スマホがあればマイナなしでもネット申告できる?
スマホ単独ではできません。マイナンバーカード(または既存のID・パスワード方式)がないと、いずれにせよ電子申告は不可です。スマホは「カード読み取りのための端末」として機能します。
11. まとめ
確定申告をネットでマイナンバーカードなしで進める方法は、既にID・パスワード方式を取得済みの人に限り可能です。2025年10月以降の新規発行は停止されているため、これから始める場合はマイナンバーカード取得が現実的。
書面提出も可能ですが、青色申告65万円控除を目指すならe-Tax送信が必須要件のため、ペナルティが付きます。所得が大きいほど、マイナを取った方がトクな額が大きくなります。
次に進むなら、
- マイナでスマホetax: 確定申告をスマホでetaxする方法
- マイナの基礎を確認: マイナンバーカードがないとe-Taxはできないのか
- カードリーダー不要のe-Tax: e-Taxでカードリーダー不要にする方法
- 確定申告でカードリーダー不要のやり方: 確定申告でカードリーダー不要のやり方
- 会計ソフト選び: 個人向け確定申告ソフトの選び方
- 65万円控除の条件: 確定申告で65万控除を受ける条件
e-Taxの手続き全体の起点は 確定申告のe-Taxアプリの使い方と必要なもの で確認できます。


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