自動車保険を経費にできるか個人事業主向けに整理

帳簿

この記事のポイント

  • 事業に使う車の自賠責・任意保険は 経費にできる(科目は損害保険料)
  • プライベート兼用なら 事業使用割合で家事按分 した分だけが経費
  • ガソリン代・自動車税・車検・駐車場なども按分して経費にできる
  • 按分の基準(走行距離・使用日数など)と根拠の記録を残しておく

1. 結論

事業に使う車の自動車保険は、自賠責保険・任意保険ともに経費にできます。勘定科目は「損害保険料」が基本です。ただしプライベートでも使う車なら、事業で使っている割合分だけを 家事按分 して計上します。

この記事では、保険料を含む車関連費用の経費処理と、按分の考え方を整理します。

2. 自動車保険の経費処理

2-1. 科目は「損害保険料」

自賠責保険料・任意保険料は「損害保険料」で計上します。車の維持費をまとめて管理したい場合は「車両費」に含めても構いません(どちらかに決めたら継続して使います)。

2-2. 複数年契約のときの注意

  • 自賠責保険:契約が複数年でも、支払った年に一括で経費計上できるのが実務上の扱い
  • 任意保険:1年契約なら支払った年に全額計上。複数年分を前払いした場合は「長期前払費用」として、各年に按分する

3. 車関連で経費にできるもの

費用 主な科目
自賠責・任意保険料 損害保険料(または車両費)
ガソリン代 車両費/旅費交通費
自動車税・自動車重量税 租税公課
車検費用 車両費(自賠責は損害保険料、印紙代は租税公課に分けることも)
修理・メンテナンス 車両費/修繕費
駐車場代 地代家賃/旅費交通費
車両本体(10万円以上) 減価償却費
ローンの利息 利子割引料(元金の返済は経費にならない)

車両本体の扱いは 車の減価償却の計算方法をわかりやすく整理 で詳しく解説しています。

4. 家事按分の考え方

プライベートと兼用の車は、事業で使った割合分だけを経費にします。これを家事按分といいます。根拠は所得税法施行令96条で、国税庁 タックスアンサー No.2210 に示されています。

  • 按分基準の例:事業の走行距離 ÷ 総走行距離、または事業で使う日数の割合
  • 計算例:月1,000kmのうち事業利用が700kmなら、保険料やガソリン代の70%を経費に計上

按分は「根拠を説明できる」ことが大切

割合に決まった正解はありませんが、業務に必要な部分を 明らかに区分できること が求められます。走行記録や使用日数のメモなど、後から説明できる材料を残しておきましょう。自宅の家賃・光熱費の按分は 個人事業主が自宅を経費にする方法 も参考になります。

5. よくある疑問

プライベートでもよく使う車は経費にできない?

できます。ただし全額ではなく、事業使用割合分だけです。事業利用がごくわずかな場合は、按分しても経費になる額は小さくなります。

生命保険料は経費になる?

事業用車の損害保険料は経費ですが、個人の生命保険料や地震保険料は経費ではなく「所得控除」で扱います。混同しないよう注意しましょう。

ローンで買った車の支払いは?

経費になるのは利息部分のみです。元金の返済は借入金の返済であり、経費にはなりません。車両本体は減価償却で数年に分けて計上します。

6. まとめ

事業に使う車の自動車保険は、損害保険料として経費にできます。プライベート兼用なら事業使用割合で家事按分し、ガソリン代・自動車税・車検なども同様に按分します。按分の根拠を記録に残しておくことが、安心して経費計上するためのポイントです。

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7. 一次情報(出典)


※経費の判断や按分は個別事情で変わります。記載は2026年時点の情報です。判断に迷う場合は 国税庁公式 の情報や税務署・税理士への確認も検討してください。

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