iDeCoの個人事業主の掛金上限と注意点を整理

確定申告

この記事のポイント

  • 個人事業主(国民年金 第1号被保険者)のiDeCo上限は 月6.8万円・年81.6万円
  • この枠は 国民年金基金・付加保険料と合算。併用するなら合計で上限内に収める
  • 2027年1月から月7.5万円 に引き上げ予定
  • 掛金は 全額が所得控除。ただし原則60歳まで引き出せない

1. 結論

個人事業主は国民年金の 第1号被保険者 にあたり、iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金上限は会社員などより大きく、月6.8万円(年81.6万円) です。掛金は全額が所得控除になるため、節税効果が高いのが特徴です。一方で、老後資金づくりの制度なので 原則60歳まで引き出せない 点には注意が必要です。

2. 職業別の掛金上限(早見表)

区分 主な対象 月額上限
第1号被保険者 個人事業主・フリーランス 6.8万円
第2号被保険者 会社員(企業年金なし) 2.3万円
第2号被保険者 会社員(企業年金あり) 2.0万円
第3号被保険者 専業主婦(夫) 2.3万円

個人事業主の月6.8万円は、年間にすると 81.6万円。会社員の3倍前後の枠があり、節税の観点でも大きなメリットになります。

3. 国民年金基金・付加保険料との合算枠に注意

合算で月6.8万円が上限

この6.8万円という枠は、iDeCo単独ではなく 国民年金基金・付加保険料と合わせた金額 の上限です。たとえば国民年金基金に月2万円を払っているなら、iDeCoに回せるのは残り4.8万円までとなります。併用している人は合計額を確認しましょう。

4. 2027年1月から上限が引き上げ

制度改正により、第1号被保険者のiDeCo掛金上限は 2027年(令和9年)1月から月7.5万円(年90万円) に引き上げられる予定です。より多くを非課税で積み立て、所得控除も大きくできるようになります。

2026年時点ではまだ月6.8万円が上限ですが、長期で積み立てを考えるなら、引き上げ後の増額も視野に入れておくとよいでしょう。

5. iDeCoの3つの税制メリット

タイミング メリット
掛けるとき 掛金が全額、所得控除(小規模企業共済等掛金控除)
運用中 運用で得た利益が非課税
受け取るとき 退職所得控除・公的年金等控除の対象

たとえば課税所得が高い人ほど、掛金の所得控除による節税額は大きくなります。年81.6万円を拠出すれば、その全額が課税所得から差し引かれます。

具体的には、課税所得が330万円超695万円以下(所得税率20%)の人が年81.6万円を拠出すると、所得税で約16万円、住民税(10%)で約8万円、合わせて年24万円ほど の節税になります。しかもこの効果は、掛金を払い続ける限り毎年続きます。

6. 始める前に知っておきたい注意点

  • 原則60歳まで引き出せない:生活資金とは分けて、余裕資金で始める
  • 手数料がかかる:加入時・運用中に口座管理手数料が発生する
  • 元本割れの可能性:投資信託で運用する場合は値動きがある
  • 受取時に課税されることがある:控除の枠を超えた部分は課税対象

「掛けるときは節税、受け取るときは控除内に収める」のが基本的な考え方です。無理のない掛金額から始めるのが安心です。

7. 確定申告での控除の入れ方

iDeCoの掛金は 小規模企業共済等掛金控除 として申告します。毎年秋ごろに届く「小規模企業共済等掛金払込証明書」をもとに、確定申告書へ掛金額を入力します。

会計ソフトを使えば、確定申告の画面の案内に沿って入力するだけで控除が反映されます。進め方は マネーフォワードの使い方を初心者向けに整理、ソフト選びは 個人事業主初心者向け会計ソフトの選び方 を参考にしてください。

8. よくある疑問

小規模企業共済とどちらがいい?

両方とも掛金が全額所得控除になり、併用も可能です。小規模企業共済は退職金の準備、iDeCoは老後資金の運用 という役割の違いで考えると選びやすくなります。資金に余裕があれば両方使うのも有効です。

掛金は途中で変えられる?

変更できます。掛金額は年1回変更でき、経済状況に応じて増減できます。最低額は月5,000円からです。

国民年金が未納でも加入できる?

iDeCoは国民年金の保険料を納めていることが前提です。未納や全額免除を受けている期間は原則として加入できません。まずは国民年金をきちんと納めることが、iDeCoを活用する大前提になります。

赤字の年も入っていて意味ある?

所得がない年は所得控除の節税効果は薄くなりますが、運用益非課税のメリットは続きます。掛金の減額や一時停止もできるため、無理のない範囲で続けられます。

9. まとめ

個人事業主のiDeCo上限は 月6.8万円・年81.6万円(2027年1月から月7.5万円に引き上げ予定)。国民年金基金・付加保険料との合算枠である点に注意しつつ、掛金全額が所得控除になる節税メリットを活かしましょう。原則60歳まで引き出せないので、余裕資金で始めるのが基本です。

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10. 一次情報(出典)


※掛金上限・税制の取り扱いは改正されることがあります。記載は2026年(令和8年)時点の情報です。加入前に iDeCo公式 や金融機関の最新情報を確認してください。

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