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1. 結論
確定申告で65万円控除を受けるには、次の3つをすべて満たす必要があります。
- 青色申告の承認を受けていること
- 複式簿記で帳簿をつけていること
- 電子申告(e-Tax)または電子帳簿保存で申告すること
このうち、見落とされやすいのが3つ目です。2020年の改正以降、紙での申告では65万円控除は受けられず、55万円控除になります。複式簿記を整えていても、e-Taxまたは電子帳簿保存法に対応した保存をしていなければ65万円にはなりません。
2. 控除額の違いを整理する
青色申告の控除額は3段階あります。自分がどの条件に当てはまるかを先に確認してください。
| 控除額 | 帳簿の種類 | 申告方法 |
|---|---|---|
| 65万円 | 複式簿記 | e-Tax送信 または 電子帳簿保存法対応保存 |
| 55万円 | 複式簿記 | 紙(書面)での申告 |
| 10万円 | 単式簿記(簡易帳簿) | 紙・e-Tax どちらでも可 |
55万円と65万円の差は、帳簿の種類ではなく申告方法だけです。複式簿記まで整えているなら、e-Taxで送信するだけで65万円控除になります。
3. 65万円控除を受けるための具体的な手順
① 青色申告承認申請書を提出する
開業1年目の場合、開業日から2か月以内に「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。2年目以降は、適用を受けたい年の前年12月31日までが期限です。提出していない場合は白色申告扱いになり、65万円控除は受けられません。
② 複式簿記で帳簿をつける
複式簿記とは、1件の取引を「借方・貸方」の2つの側面で記録する方式です。たとえば「事業用口座からプリンターを購入した」場合、次のように記録します。
| 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 | 摘要 |
|---|---|---|---|---|
| 消耗品費 | 30,000円 | 普通預金 | 30,000円 | プリンター購入 |
複式簿記を手作業でエクセル管理するのは知識と手間がかかります。会計ソフトを使うと、銀行やカードの明細を取り込んで科目を当てるだけで仕訳が自動で作られるため、簿記の知識がなくても複式簿記の帳簿が完成します。
③ e-Taxで申告する
マイナンバーカード+マイナポータルアプリがあれば、スマホやPCからe-Tax送信ができます。会計ソフトを使っている場合は、ソフト内で申告書を作成してそのままe-Tax送信まで完結できるものがほとんどです。
4. 65万円控除でつまずきやすいポイント
青色申告承認の申請を忘れていた
複式簿記で帳簿をつけていても、承認申請書を期限内に提出していなければ白色申告になります。特に開業1年目は忘れやすいです。e-Taxで申告する際に「青色申告決算書」の様式を選べるかどうかで確認できます。
途中まで複式簿記でつけていたが崩れた
年度途中に記帳が滞り、最後だけ手動でまとめようとすると仕訳が崩れることがあります。会計ソフトを使っていれば口座明細の自動取込があるため、月次で少し確認するだけで帳簿が維持できます。
e-Taxの送信で詰まってそのまま紙で出してしまった
e-Taxで詰まって期限直前に紙で提出すると、控除額が55万円になります。送信で詰まりやすいのはマイナンバーカードの認証まわりです。会計ソフトのサポートや国税庁のヘルプデスクを早めに使う方が結果的に早く解決します。
5. 会計ソフトを使うと何が変わるか
65万円控除を取るための3条件のうち、「複式簿記」と「e-Tax送信」の2つを会計ソフトがカバーします。
- 銀行・クレジットカードの明細を自動取込 → 複式簿記の仕訳が自動で完成
- ソフト内で青色申告決算書・確定申告書を作成 → そのままe-Tax送信まで完結
- 年間を通じた記帳の継続が楽になる → 申告期間に詰まらない
自分に合う会計ソフトが決まっていない場合は、まず比較記事で違いを確認してください。
6. まとめ
確定申告で65万円控除を受けるための条件は3つです。
- 青色申告の承認を受けている(期限内に申請書を提出済み)
- 複式簿記で帳簿をつけている
- e-Taxで電子申告している(または電子帳簿保存法対応で保存している)
複式簿記まで整えているなら、あとはe-Taxで送信するだけで55万円から65万円に変わります。会計ソフトを使えば複式簿記とe-Tax送信の両方を一本化できるため、65万円控除を確実に取りたい人には会計ソフトの導入が最も現実的です。
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※この記事は一般的な判断軸と実務の流れを整理した内容です。制度の最終確認は国税庁の案内を前提にしてください。

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